2015年8月10日月曜日

2015年8月9日(日)の声予報

「神谷さんは、いつも声帯が裏返ったような不審な声で~」 これは、芥川賞を受賞した「火花」の一節です。それはどんな声?多くの方が「裏声」と答えるでしょう。問題は、「不審な声で~」というくだりです。やはり裏声は信用のおけない声としての悪印象はぬぐえないようです。イタリア語ではFalsetto(ファルセット)と呼ばれています。FalsettoFals=嘘の派生語ですから、「嘘っぽい」という意味になります。でも、裏声を出すと声帯を伸ばすストレッチ運動にもなりますし、音程を調整する輪状甲状筋を鍛えてくれるので、名前の印象とは異なり、実に役立つ声なのです。どうぞ、裏声にも賞をあげてくださいまし。

0 件のコメント:

コメントを投稿